センスだけじゃない。身体能力底上げ理論
プロ選手を目指している。部活動で毎日練習している。趣味で草野球をしている。スポーツをする人たちは様々な目的や目標をもって取り組んでいることと思います。その中で「真面目に練習しているのに結果が出ない。」「最近プレーがうまくいかない。」などの問題を抱えることは誰にでもあるのではないでしょうか。
今持っている身体能力をフルに使うための要素である
- 運動単位
- 運動学習
- サイズの原理
の3つを通して解説していきます。
これが理解できれば身体(筋力など)は同じでも、より大きな力が発揮できるようになります。
1.運動単位
1-1.運動単位ってなに?
運動単位とは脳から筋肉までの運動神経のことです。
筋肉によって運動単位の数は違います。
大きな力を発揮する筋肉ほど数が多くなっています。
例えると「たこ足配線」です。下の絵を見てもらうとイメージしやすいと思います。
コンセント(運動単位)が多いと、様々なところに電気を送ることができます。
そのかわり電気を送るとつながっているものすべてに電気が送られるので細かく選択ができません。少ないと細かく選ぶことができますが小さな力しか発揮することができません。
1‐2.運動単位を使えてる?
運動単位は使えている人と使えていない人がいます。
普段からトレーニングをしている人としていない人で後者は前者の約60~70%ほどしか使えていないことが分かっているようです。これも先ほどのイラストの一番大きな配線を見てください。
普段から使用できている運動単位はスイッチの部分がすべてONになっている状態で使用できてないとスイッチの部分がOFFになっていくイメージです。
トレーニングを継続することで使えてくるので、毎日正しい形でトレーニングをするところが大切です。
2.運動学習
2-1,運動学習とは?
運動学習とは一言でいうと、身体で覚えるということです。
自転車に乗れるようになった時のことを思い出してみてください。
はじめはバランスをとるので精一杯。次第に周りに注意が払えるようになり、なにも考えなくても自転車に乗れるようになり、自由自在に走れるようになったことだと思います。
これこそが運動学習です。
2-2,運動学習のメカニズム
運動神経は大脳から脊髄を通り、末端神経へ。
運動による感覚神経は脊髄を通って大脳へ。
これらの情報のコピーが小脳を通ります。
そこで運動の結果の成功体験、失敗体験をインプットしていきます。
成功体験を繰り返すことで少しづつ大脳で考えずに小脳で刺激を出すことができるようになるのです。
3.サイズの原理
3-1,サイズの原理とは?
サイズの原理とは運動する際に必要最低限の筋力から使っていく生理的な原理です。
運動単位と関係しており、小さな運動単位から動員されていき、強い力を発揮する際には大きな運動単位が動員されるということです。
アスリートなどになると選択的に大きな運動単位から発揮することも例外的にできます。
まとめ
今回紹介したのは「運動単位」「運動学習」「サイズの原理」でした。
これらは身体的に差がなくてもパフォーマンスには大きく影響する要素だと考えます。
身体のことを理解し、考えて練習するうちに、考えなくても体が動く。
きっとそんな瞬間がやってくるはずです。